弁政連ニュース
トピックス
全国支部懇談会開催される
全国のほぼ全ての支部(平成23年1月現在34支部)からの参加を得て、全国支部懇談会が開催された。
今年度新たに設立された支部(三重県・島根県・和歌山・鳥取・奈良)の紹介、各支部のさまざまな取組みの報告がなされた。支部独自のニュースを発行している支部、会員増強に向けて地道な努力を続けている支部、個別の国会議員ごとにサポーター会員を付けて支援する制度を取り入れた支部など、ユニークな取組みも紹介された。引き続いて、本部からも各委員会の活動報告があり、国会議員(候補者)を推薦する場合の基準等について、活発な質疑・意見交換がなされた。
(常務理事 出井直樹)
支部報告Ⅵ
釧路支部 2年間の歩み
釧路支部長 那知 哲
平成21年3月26日に設立しましたので、2年間の活動ということになります。
加入率が78.3%と高いのは、先輩会員が新入会員に積極的に勧誘を働きかけるという伝統があることと、一致団結という釧路弁護士会の伝統のおかげです。
活動実績は、昨年8月仲野博子衆議院議員と伊東良孝衆議院議員に対し、9月は帯広で石川知裕衆議院議員に対し、給費制維持・支部活動の充実・取調べ可視化について要請活動をしました。
2名の衆議院議員に対してはスケジュールの都合で要請活動ができませんでしたので、給費制維持等のパンフレット、資料を郵送しました。
支部会員に活動の報告をするためこれまで3回弁政連釧路支部ニュースを発行し、また、意見交換のためメーリングリストを開設しています。
3月下旬には定期総会、懇親会を予定しており、今年も充実した活動及びさらなる会員の増強を図りたいと考えています。
山口県支部 国会議員との意見交換会
山口県支部幹事長 末永 久大
森重知之支部長
- 山口県支部(森重知之支部長)では、地元選出国会議員4名(河村建夫、平岡秀夫、藤谷光信、高邑勉、いずれも敬称略)と山口県弁護士会30名(弁政連会員・非会員含む)の参加を得て、平成22年12月4日に山口市湯田温泉(ホテルニュータナカ)において国会議員との意見交換会を開催しました。今回は特に60期以降の若手の参加を多く得ることができました。
- タイミングとしても司法修習生の給費制の1年延長が議決された直後であり、この問題に関する意識が高かったことと、各種刑事事件の報道もあって取調べの可視化に関する議論、また山口県では相対的に支部事件が多いことなどの3点が議題となりました。
- 給費制の維持について11月に国会では議決されたものの、今回の意見交換会に参加された国会議員からは決して甘い見通しの話はなく、「修習生と同世代の大学の修士・博士課程の研究者たちと、どれだけ違うのかという説明が国民にできるのか?」という厳しい意見を頂きました。
やはり私たちも弁護士内だけで議論するだけでなく、マスコミや国民と直接対峙して多元的な意見に接し、制度的な身分保障の必要性の理解を得るような努力をすることは必要なのではないかと思います。また、国会議員の方でさえ理論的な話では納得させられていないことも良く分かりましたので、理念論だけでなく、現実にどれだけ弁護活動や生活に支障が出るのか?という具体的な問題提起が今後は必要なのではないかと思います。 - 刑事弁護の充実と捜査手続の可視化については参加者間に異論はありませんでした。
- 支部問題に関しましては、山口県内の裁判員裁判対象事件は本庁管内での発生が極端に少なく、その8割以上が支部管内で発生していて、刑事司法のバランス良い充実のためには、支部問題の解消が不可欠であること、労働問題も含めた相談も本庁管内よりも各支部における相談件数が圧倒的に多いということが紹介されて、議員の方々への意識づけができたのではないかと思います。
- 給費制の維持について11月に国会では議決されたものの、今回の意見交換会に参加された国会議員からは決して甘い見通しの話はなく、「修習生と同世代の大学の修士・博士課程の研究者たちと、どれだけ違うのかという説明が国民にできるのか?」という厳しい意見を頂きました。
- 意見交換会に引き続いて、平成20年度の日弁連副会長を務められた田川章次会員(下関地区会)から今後の日弁連への展望についての講話を頂きました。また懇親会も多くの会員が参加して和やかに行われました。
- 平成21年1月に発足した後、山口県支部では何度か国会議員との意見交換会を企図して参りましたが、なかなか国会議員の日程との調整ができず、開催が延び延びになっておりました。
今回やっと開催できて相応の成果を感じることができましたし、今後は政策要望事項のみならず、地域を取り巻く多面的な問題に関して意見交換を行い、知見を広めていく意味で、地方議会議員や首長との間の意見交換会も企画したいと思います。