弁政連ニュース

インタビュー 平口洋法務大臣に聞く

平口洋法務大臣に聞く

国民の安全・安心の
基盤となる法務行政


2026年1月14日 法務大臣室にて


ご就任おめでとうございます。就任から3か月が経ちましたが、法務大臣としての意気込みをお聞かせいただけますでしょうか。

就任後様々な課題に取り組んでいく中で、改めて法務行政の重要さについて考えさせられています。国民の安全・安心、公平と言った諸点において、法務行政はその基盤をなしています。そして、法務行政においては、法の支配と基本的人権というその基礎となる原則をきちんと踏まえ、色々な課題に取り組んでいく必要があると改めて認識しているところです。

法務大臣として、重点的に取り組んでいきたいとお考えになっている課題は何でしょうか?

総理からは、法務大臣就任にあたって八つの課題をいただいております。

そのうち1点目「国民に身近で頼りがいのある司法の実現に向けた取組」、2点目「差別や虐待のない社会の実現を目指し、個別法によるきめ細かな人権救済」は、いずれも抽象的課題ではありますが、先ほども申し上げた法の支配と基本的人権の尊重の実現という大原則を踏まえ、総合的視点で法務行政の本質に常に思いを馳せながら、すべてに渡ってきちんと対応していかなければならないということであると認識しております。国民の人権救済について、法務省として一丸となって取り組んでいかなければならない、そのための体制を整備していかなければならないということですし、また外国人の問題もそうです。

特に留意している課題をいくつか述べますと、まず出入国在留管理業務の問題があります。現状における主な視点として、わが国国内の労働力不足の問題はきちんと認めた上で、育成就労という制度がしっかりと機能していくように体制を整備、運用していく必要があると考えます。

2028年度中の導入を目指しているJESTA、日本版ESTAとも呼ばれる日本の電子渡航認証制度ですが、かなり強力な制度になると考えております。しっかりと推進し、出入国管理の厳格化と上陸審査手続の円滑化の充実に取り組んでいきたいと考えています。

保護司法改正後の取組も直近で大きな課題であると考えています。2024 年に大津で保護司が殺害された大変痛ましい事件も一つのきっかけとなり、制度の見直しが行われました。これから先も持続可能な制度なのか、民間に頼りすぎず行政が多くを担うべきではないのかという悩みがあります。一方、日本の伝統に根付いた良いところもあり、その狭間で揺れ動いているというのが正直なところです。いずれにせよ、より機能的な制度としていかなければならない問題ですので、そのための取組を進めていきたいと考えています。

外国人問題ですが、現状で駄目なところ、例えば退去強制が確定している人は直ぐに帰国させるようにしなければなりません。制度が決まっているのであればそのように運用するのが行政です。しかし一方で、わが国国内に居住する外国人は増加の一途をたどっています。お互いに生きていくため、互いの良いところを認め合い、衝突を避けるようにしていかなければなりません。

例えばムスリムの方々は宗教的に火葬はしない、そのためにできることは何か、といった問題です。

難しい課題ではありますが、具体的に取り組んでいきたいと考えています。

最後に弁護士や弁護士会へメッセージをお願いします。

弁護士会や弁護士の方々については、社会の基礎を作っていく大きな役割を担っているパートナーであると評価させていただいておりますし、そのような取り組みについて努力していっていただきたいと考えております。

法務行政との協働という視点では、法テラスを通じて大いに取り組んでいかなければと思いますし、社会的影響力の大きな事件についても、弁護士会からもお考えを出していただいて、手を取り合って取り組んでいければと考えています。

於法務大臣室
平口洋法務大臣を囲んで。 左から 伊井和彦(広報委員長)、小林元治理事長、小川晃司(編集長=聞き手)

▲このページのトップへ