弁政連ニュース

INTERVIEW

政治分野における男女共同参画推進の課題(4/4)

「政治分野における男女共同参画に関する法律」には、政党に女性を候補者に立てる義務づけとか、そういうところまではいってなくて、当初の男女雇用機会均等法と同じく努力義務が多いですよね。これは努力義務を作って、いずれは、ということを考えておられるのでしょうか。

雇用機会均等法も努力義務だったのを二次、三次の改正で強行規定にできたでしょ。だから「政治分野における男女共同参画推進に関する法律」の方だってそうする途がちゃんとあるわけです。はじめから100%の良いものといっても無理なんだから、改正していけばいいと思いますよ。できたものは文句を言わないで、それを少しずつ改正していくのがいい方向だと私も「Qの会」も思っています。

内閣府の男女共同参画局が2018年度から発表している「各政党における男女共同参画の取組状況と課題」という文書の最新版が2021年5月に発表されて、同年3月末現在の各政党における「女性議員に関する数値目標の設定状況」「候補者に占める女性割合」などについて一覧表の形で公表しましたね。今まではなかったところだと思うのですけど。こういうものを見ると、やはり自分の党も各党もそれぞれ工夫して、どのようにしたら候補者が増えるか考えるようになると思います。

いまなんだかんだといっても、「一強」が保守的すぎると困るわけですよね。もうちょっと与党の女性が頑張ってくださらなければ、日本の女性の地位はあがらない。

弁護士議員である稲田朋美さんなどはLGBTの差別をしないような法律を自民党内でまとめるのに努力されたり、選択的夫婦別姓について、ああいうものも今までは自民党はなかなか賛成をしていただけなかったけれど、調整に努力されているようにも思います。

女性議員の自民党内の立場は大変だと思いますよ。おじさんたちが中枢に座っているでしょ。自分たちは後から入ってきたんだから、あのおじさんたちを大事にしないとたいへんな目に遭う、とみんな思っているんだから。そんな中で頑張る。外からいうのは簡単だけど、中でやるということは、本当に大変だと思いますよ。

中からいろいろ活動されていらっしゃるので、段々変わっていくのかな。男女雇用機会均等法も1986年の施行から今年2021年まで、35年間でここまできたということもあるので、政治の場合も…

法律を作ってしまえば、改正は新しい法律作るよりも楽にできるのですから。だからできたものの悪口ばかり言わないで改正の方向へのサポートを、私たちがしなければいけないと思っています。私たちがやっていたとはなんだ、あんなものは、と悪口を散々言われて腹が立ったけど。

最初は努力義務だったから、と赤松さんも言ってらっしゃいましたけど、いまはここまで来たということですよね。

均等法もいろいろと言われたけど、「ビフォア・オア・アフター」という言葉があるんですよ。均等法のできる前とできた後の違いを見て欲しいと言いたい。

ところで、選挙にあたりクオータ制という女性を必ずこの人数は入れましょうという制度については、選挙の公平性を害するのではと意見がどうしても出てくるのですが、その点についてはどう思われますか。

ポジティブアクションという、非常に遅れている分野については特別の措置をするという方法は、公平性を害するものではないと思います。ある程度になったらその措置は止める。しばらくの間だけやるものですから、その間それに該当しない人は我慢してくださいというものです。それでいいと思うのですよ。やはり女性が10%だなんて、そんなのダメなんですから。人口は半々、むしろ女性の方が多いのだけれど、そこは我慢するから、重要な意思決定の場は半々である姿が望ましいということをまずは考えて欲しい。人口はフィフティフィフティなのに意思決定の場はナインティ・テンなんてよくない。それに近づけるためにはしばらくの間は優遇する。下駄の履かせ方はいろいろあって、もうちょっとましな下駄にするとかいろいろあるけど、とにかく多少下駄を履かせることは構わないんだって納得すればいいんじゃないですか。納得するように、こんな現状は弊害があるということを丁寧に説明していくことだと思います。

これだけ女性が社会に経済的に進出しているのは、男女雇用機会均等法のお陰だと思います。本日は貴重なお話を伺いまして、本当にありがとうございました。

赤松 良子

赤松 良子 氏を囲んで
向かって左から 石井 逸郎( 広報副委員長)、 早稲田 祐美子 副理事長、 斎藤 義房( 広報委員長)

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