弁政連ニュース

〈座談会〉

弁護士から地方議会へ
~地方自治の担い手として~(1/4)

司会 小川 晃司 編集長

薬丸 きよし氏

薬丸 きよし
群馬県議会議員
公明党
(群馬弁護士会会員)

奥谷 謙一氏

奥谷 謙一
兵庫県議会議員
自由民主党
(兵庫県弁護士会会員)

湯沢 あやこ氏

湯沢 あやこ
小金井市議会議員
自由民主党
(東京弁護士会会員)

三雲 崇正氏

三雲 崇正
東京都新宿区議会議員
民主党
(第二東京弁護士会会員)

【小川】弁政連で広報紙の編集長をさせていただいている、弁護士の小川と申します。

現政権下でも、「地方創生」をスローガンとして掲げ、地方の活性化を推進しており、地方分権と地方自治体の活動の重要性はますます高まっていると思います。法の支配の観点からも、国民がどの自治体においても、等しく法の支配、リーガルサポートを享受しうることは極めて重要であり、その流れの中で地方議会議員へと参画する弁護士も増加傾向にあり、日弁連も地方自治体ベースでの活動への弁護士の関与について、その振興を図っているところです。

このような背景を踏ま小川え、本日は弁護士出身の地方議会議員をお招きし、弁護士が地方議会議員へとなることの意義、成果、現実と課題について議論をしていただきたいと思います。

それでは早速ですが、自己紹介を兼ねて地方議会議員になろうとしたきっかけを簡潔にお話しいただけたらと思います。三雲さんからお願いします。

【三雲】東京都新宿区の区議会議員をしております三雲と申します。私は平成16年に弁護士登録をしまして、M&Aや金融取引等を扱ってきました。2011年から2年程、スコットランドのエディンバラに留学して、ヨーロッパ法を勉強していたのですが、当時スコットランドでは、独立を住民投票によって決定するという動きが非常に活発になっていました。面白かったことは、スコットランド政府は独立するかしないかだけでなくて、その中間の自冶権拡大という3つ目の選択肢も住民投票で選べるよう求めていたのです。ところがロンドンの中央政府は許さない。結果的に、住民投票は二者択一になり、去年独立は否決されたのですが、その投票の直前に、独立派がもの凄く勢いを増し、驚いたロンドンの政治家達がスコットランドにやって来て自治権拡大させてあげるから独立しないで欲しいと訴えたのです。結果的にスコットランド人は実をとったんですよね。地方がそういう形で自分達の権利拡大のために交渉ができるという姿は、日本ではほとんど見なかったので新鮮でしたし、同時に地方分権が日本と比較して非常に進んでいました。日本で地方自治体が、自分達の権限を行使して予算を遣って本当に自分達の地域のためになる仕事ができているのだろうかと考え、自分の次の仕事に選んでみようと考えたのです。日本に帰って来てから準備をして、平成27年の統一地方選挙で区議会議員となりました。

【湯沢】私は「議員になりたい」という一大決心があって手を挙げたわけではなく、街弁として地域の方々と関わっていくうち、自然と薦められて立候補をすることになりました。もともと、困っている人々の身近に寄り添いたいという気持ちで街弁をしておりましたので、地域の団体などにも積極的に参加をしていました。具体的にお声がけをいただいたのは偶然で幸運なことでしたが、市議会議員になることはそれまでの延長としてのごく自然な流れで、活動や人生を大転換するという意識はほとんどありませんでした。

【薬丸】群馬県議会議員の薬丸と申します。平成20年に弁護士登録しました。平成23年の群馬県議会議員選挙に太田市選挙区で初当選をさせて頂き、このたび二期目に当選させて頂きました。私が弁護士を始めた当初は債務整理とか破産に関するご相談が非常に多かったのです。予め防ぐ手立てがなければ、こういうご相談は一向に減らないという思いがありました。また、振り込め詐欺やDV、児童虐待などについても予防策の必要性を感じていました。予防策となると、弁護士というよりも、やはり政治や行政において解決していかなければという問題意識は持っていました。そうした中でお声がけをいただいて、議員になろうと決意しました。

【奥谷】奥谷謙一と申します。兵庫県議会議員として平成27年4月に当選させていただきました。修習期は65期です。父が兵庫県議会議員を務めており、阪神大震災の時に復興のために働いている父の姿を見て、県民の声を行政に反映する、地域のために行動する姿に、いつか自分もその道に進めればいいなと思っていたのです。神戸の事務所で働かせていただきまして、前任の方が勇退されるということで声をかけていただきました。


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