弁政連ニュース

インタビュー 谷垣禎一 法務大臣にきく

谷垣禎一 法務大臣にきく

法の支配を実効あらしめるために


平成25年3月14日
法務大臣室にて


就任おめでとうございます。就任から2 か月あまりが経ちましたが、法務大臣としての意気込みをお聞かせいただけますでしょうか。

就任記者会見でもお話ししましたが、後藤田正晴先生に「谷垣君、国家というのは結局、財政を扱う大蔵、外交を扱う外務、教育を扱う文部、そして法の支配を担当する法務、この4つが重要なんだ」と言われたことが強く印象に残っています。たとえば震災の復興にあたっても、ひとつひとつの具体的なことはすべて法の手続に則って進めていかなければなりません。「法の支配」というのは、いわば世の中がうまく回っていくための基幹となるインフラです。政と官の信頼関係を大切にしながら、この法の支配を実効あらしめる仕事を全うしたいと思います。

重点的に取り組みたい課題は何でしょうか?

犯罪者の社会復帰を支援して再犯率を下げることは重要なことだと思います。司法制度改革関連では取調べの可視化や法曹養成制度などの課題があり、これらについてはそれぞれ有識者を交えた会議体で集中的に検討しています。さらに、グローバル化が急進する中で、海外、特にアジア諸国の法整備支援は日本にとって非常に重要な取り組みだと考えています。中小企業の海外展開を支援する上でも、進出先の諸国の法制度整備をお手伝いすることには大きな意義があると思います。この分野での皆さんの協力が是非必要です。

弁護士や弁護士会へメッセージをお願いします。

「事実の世界」と「規範の世界」とを分けて論理的に思考することのできる法律家という社会階級が、近代民主主義国家の根幹を作ってきました。弁護士の皆様には、時代に応じて、社会が必要としているリーガルサービスを提供するために、是非とも頑張っていただきたいと思います。

於法務大臣室
写真左から、飯田隆(広報委員長)、柳楽久司(本誌編集長-聞きて)、谷垣禎一法務大臣、小川晃司(広報委員会副委員長)、平山正剛(理事長)、出井直樹(幹事長)

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