弁政連ニュース

クローズアップ〈座談会〉

自治体で活躍する弁護士
大いに語る (2/4)

弁護士を採用した自治体側の事情

【鈴木幹事長】今、入るまでのお話をいただいたのですが、入る前にどのように聞いていたか、また、入ってみて、自治体の方では、どういう理由から弁護士を募集していたのか、そのあたり、まず、鈴木さんの場合、どうでしょうか?

【鈴木氏】採用当時、議会との対立が激しく、行政運営に支障が生じていたと聞いています。私も細かいことは知りませんが、自治体としては、議会運営の一環として採用を考えたのではないでしょうか。その他にも、法律関係、事実関係等が複雑なため、職員のみでは対応できない事案が滞留しており、これらについて解決を図ってもらいたいと考えていたと思います。

【鈴木幹事長】中谷さんの場合はいかがだったでしょうか。中谷さんは、名張市として第1号ですよね?

【中谷氏】そうですね。

【鈴木幹事長】そうすると、何を向こうは期待していて、弁護士を募集したのでしょうか。

【中谷氏】私が入らせてもらう前後に訴訟案件が増えてきていまして、住民訴訟が結構盛んに行われていた時期がありましたから、訴訟対応、勿論外部の弁護士に最終的に委任をするとしてもその前に中での調整役が欲しいということが1つありました。それから他の自治体でもいわゆる債権管理の関係で、職員だけでやっていてはもうどうしようもないということがありましたので、一度弁護士さんと一緒にやりたいという意見が中ででていたこと、それと三重県の中でも関西に近い所ですから、苦情対応がかなりありまして、行政対象暴力という方にくくってしまうといいのかもしれませんが、そこまではいかないような苦情処理のレベルを職員が疲弊していたというのがありまして、そういった面も期待しているということでした。

【鈴木幹事長】町田市の秋山さんはどうでしょうか。市では何を期待していたのかなという点ですが。

【秋山氏】きちんとした形で聞いたことはないですが、職員の意識改革、法的な問題を意識して仕事をするという意味での法務能力の向上、法的な判断能力のある人材の育成などの点を期待されていると思います。

【鈴木幹事長】町田市の場合、人材を育成してほしいということだと、入ってからそういう内部研修のようなものとか、そういったものも担当されているのですか。

秋山氏

【秋山氏】はい。研修も担当しております。また、法律相談を受けるときも法制課の他の職員もできる限り同席させており、裁判も自分ひとりで担当するのではなく、常に他の職員も担当させます。研修はこれからもいくつか担当していくことになると思います。

【鈴木幹事長】法律相談というのは、職員の方からの法律相談ですよね。

【秋山氏】はい。庁内の職員からの法律相談です。

【鈴木幹事長】佐藤さんはどうですか?

【佐藤氏】ひとつは訴訟体制の強化ということのようです。神奈川県でも訴訟の件数が増えていまして、顧問の先生に一緒に入っていただく案件もあるのですが、職員だけで対応している案件も結構あります。私は、こうした職員のみで対応する訴訟を主に担当しています。それから、県が様々な施策を行うにあたって法的観点から検証する機能を強化したい、ということも法曹有資格者を採用したきっかけと聞いています。これは、地方分権が進む中で、県独自で施策を考えていく必要性が高まり、法的観点からの検証ということがより重要になってくる、ということからだと思います。


日々の仕事の内容

柳楽氏

【柳楽氏】では、続けて、みなさんの日常の仕事の内容をお話しいただけますでしょうか。

【秋山氏】私の場合は、庁内の法律相談が時間的には多いです。あとは裁判事務、不服申立制度で裁決書や決定書を書くという仕事、そのほか先ほど申し上げた研修も担当することがありますし、あとは最近も担当したのですが、選挙では効力判定という業務を担当したりもしています。

【柳楽氏】中谷先生は。

【中谷氏】私も秋山先生と殆ど同じですね。大部分が庁内の業務相談に当てられています。その他に個別事案への対応というのも時々やります。苦情処理に立ち会うですとか、代執行の立会いをするですとか、また地位というか立場上選挙管理委員会も併任でしたものですから、選挙事務にも関わらせていただきました。

【鈴木幹事長】では鈴木さん。

【鈴木氏】私は、主に市有財産の管理や環境保全について相手方と交渉を行ったり、また、条例、規則等の審査、各種契約書の作成を行っています。事案によっては、議会で答弁することもあります。私が就任した当時は、訴訟はほとんどなかったのですが、最近は、訴訟対応が増えた気がします。

【鈴木幹事長】では佐藤さん。

【佐藤氏】私は、条例案や県の施策などの法令審査、主に職員で行う訴訟の指定代理人、庁内の法律相談などを担当しています。



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